コンサルティング部門
2023年入社(キャリア)
北川 朝輝
新卒で大手コンサルティングファームに入社し戦略コンサルティング業務に従事。その後、仲間と共に旅行領域でスタートアップ企業を創業。約6年の経験を経て2023年にLTSへ入社。現在はConsulting事業本部の部長として、新規事業創出支援やスタートアップ支援等を担う。
新規事業創出とスタートアップ支援の現場で感じる「伴走」の難しさ
私はTransformation Consulting事業部(以下、TC※24年度組織名)に所属しプロジェクトを推進しつつ、Social&Public事業部(以下、S&P)という別事業部のプロジェクトにも参画しています。
TCは全体で約70名の規模で、主に企業変革や業務改革の切り口での支援を行っています。その中で私の担当はTCの本筋とは少し異なりますが、例として、クライアントの新規事業推進チームに伴走し、10を超える新規事業案件のうちいくつかをLTSがサポートする、といったプロジェクトがあります。新規事業担当者との定期的なミーティングや一部業務の実行を通じて、事業の早期立上げに取り組みました。
こういった新規事業創出の支援は、クライアントの業種を限定せず幅広く対応しており、また新規事業がクライアント企業の本業とは異なる分野に及ぶことも多く、私自身多様な経験を積むことができています。
一方S&Pでは、静岡にあるイノベーション拠点「SHIP」でスタートアップ相談員を務めています。スタートアップを立ち上げる方々から相談を受けたり、スタートアップに関連するイベントの企画・運営等も行っています。
ご相談内容は様々です。基本的にはお相手と長期的な関係を築きながら、自分の起業経験もふまえてアクションに繋げられるような示唆をお伝えすることを意識し、外部メンターのような立場で支援しています。もちろん、相談内容によっては専門家に繋ぐこともあります。
LTSはクライアントの取り組みに「伴走」することを大切にしており、私もその姿勢で業務を行っていますが、通常のコンサルティングプロジェクトとは異なる難しさがあります。通常は私たちプロジェクトチームの成果物が評価の対象となりますが、例えば先ほどの新規事業推進チームの伴走支援では、主体となるのはクライアントの方々ですし、SHIPにおいてはスタートアップ企業の方々です。プロジェクトの成果として、私たちができるようになること・完結させることが目的ではなく、クライアント自身が主体的に、推進力を持ってビジネスを進めていただけるようにどうサポートするか、が重要となります。そこに方法論はないため、私自身も挑戦を続けています。
大手コンサルティングファームを経て起業、その両軸の経験を活かせるLTS
大学時代、商学部だったこともあり、起業家養成講座を受講する機会がありました。そこでは大手有名企業の役員の方の講演や実際にビジネスプランを作成するワークショップといったコンテンツが用意されていて、次第にベンチャーや新規事業への関心が強くなり、大学在学中にベンチャー企業でのインターンシップに参加することにしました。短期ではなく、大学に通いながら2-3年という長期に渡って続けていたのですが、仕事を進める勢いは身に付いたけれども、ビジネススキルの基礎が不足していると感じるようになったのです。
そのため、就職活動においては、フレームワークや物事の考え方、セオリーを体系的に学べる環境を求めてコンサルティングファームに入社しました。
そのファームでは、海外案件や新規事業等のプロジェクトに参画し、コンサルティングワークを通して思考の幅と深さが鍛えられたと感じています。提案の裏付けとなる調査や分析を徹底的に行うことはもちろん、説得力を持って伝えるストーリーをどのように構築するかも重要であり、それらの実践により総合的なビジネス力を向上させることができたとも思います。非常に良い経験を積むことができました。
しかし、元々ベンチャーやスタートアップに興味があった私は、いずれは自分の事業でチャレンジしたいと考えていました。コンサルティングを通じてフレームワークを学び、仕事の楽しさも感じていましたが、仲間との出会い、そして共同創業の機会が訪れました。当時、新型コロナ前でインバウンド旅行者が急増しており、旅行産業に追い風があったこともあり、旅行領域で会社を立ち上げることに。
起業の経験は想像とは全く異なるものでした。スタートアップでは、売上は当然ほぼない状態からのスタートで、資金は刻一刻と減っていきます。自分の仕事の重要性が格段に高まり、どのように時間を使うかを強く意識するようになりました。これまでのコンサルタントとしての知見が役に立つ部分はもちろんあったのですが、今振り返っても始めての挑戦の連続で、ゼロから事業を立ち上げる難しさを痛感しました。
スタートアップでのキャリアがひと段落したタイミングで出会ったのがLTSです。LTSは一定の歴史や規模を持ったコンサルティング会社でありながら、発展途上の部分・ベンチャー的な要素も備えている。そしてコンサルティングだけでなく様々な周辺領域の事業にチャレンジしている等、自分の志向とフィットしているところが多いと感じ、入社を決めました。
クライアントの思いに応えるLTSのスタンス 自分の行動がクライアントの変革のきっかけに
LTSに入社して感じたことは、クライアントに深く入り込んで共に取り組む「伴走型」のアプローチが特徴的なこと。新しいケイパビリティをクライアントの内部にインストールしていくということは、時間はかかりますが、本質的な変革をもたらすには効果的です。そしてそのスタンスが社員全員の共通事項であることも、LTSの良いところではないでしょうか。
自分が起業していたときに、こういった存在がいてくれたら心強かっただろうと思うことがあります。会社を経営している方は、第三者的なアドバイスではなく、一丸となって取り組んでくれるパートナーを求めている、と自分の経験からも感じるので、LTSはその思いに応えられる企業だと考えています。
入社後の印象的な業務はSHIPでのスタートアップ支援ですね。日々スタートアップの方々とコミュニケーションを取っていますが、相談に応じるときに意識しているのは、1回だけの言葉がけで終わるのではなく、信頼の積み重ねと継続的な支援が重要だということ。最初からうまくいくことは多くないので、目指す方向に少しずつでも近づくように、中長期的な目線で見届ける気持ちで対応しています。
自分の過去の経験や考えをお伝えして参考にしていただいた結果、停滞していた事項が良い方向に進むこともあり、変わるきっかけを提供できたときには喜びを感じます。例えば、静岡県が主催するスタートアップのコンテストに参加する企業の相談に乗り、その企業が入賞したことがあるのですが、入賞したことはもちろんのこと、入賞をきっかけに声が掛かって事業の幅が広がったり、グローバルで新しいプロジェクトが生まれたりしているのを見ると、ご支援できて良かったと心から思うことができます。
自分の信条として、ちょうど良いチャレンジをし続ける、というものがあるのですが、今の仕事ではどんなプロジェクトにおいても独自性があり、同じ事業やシチュエーションは2つとありません。だからこそ常に新しい発見があり、知識や経験を増やすことができるのです。
既知の経験を活かしつつ、新しいチャレンジもできる。そんな今のバランスが、自分には合っていると感じています。
伸びしろのある環境で、自分からチャンスを掴み取りにいく
私の今後についてですが、将来的には、コンサルティングプロジェクトを通じて得た知見を活かし、何らかのサービスを事業化していきたいと考えています。スタートアップ関連の分野に興味があるので、この領域での支援を事業化する等、既存のコンサルティングの枠に捉われずに考えていきたいですね。LTSはそういったチャレンジも応援してくれる会社です。まだまだ具体化しているわけではありませんが、これからの縁やタイミングによって、様々な可能性が広がっているのだろうと、私自身、楽しみにしています。
また、現在4〜5名のメンバーをマネジメントする立場にあり、チームリーダーとしての役割も意識しています。育成面では、単に知識を教えるのではなく、チームとして目的に向かって一緒に成長できるような、メンバーそれぞれが自ら育っていけるような仕事の進め方を大切にしたいと思っています。
この仕事に向いているのは、自分から積極的にチャンスを掴み取りに行ける人ではないでしょうか。LTSは大企業のように全てが厳密に決められているわけではなく、まだまだ伸びしろのある環境です。そのため、受け身の姿勢で仕事を待つのではなく、自分の力で会社を作っていくんだという気持ちで、自ら機会を見つけて行動できる人にとって良い環境ですし、そういった方が成長できる会社だと思います。
強い気概・想いを持つ方との出会いを楽しみにしています。
※ 記載内容は2024年9月時点のものです。