コンサルティング部門
2020年入社(新卒)
澤田 郁乃
北海道大学卒業。“人”を重視した就職活動の中で、真摯に向き合う社員の姿勢に強く惹かれLTSに入社。入社以降、様々な業界のERP導入支援とともに新卒採用業務も担当。現在はPMとしてメンバー育成にも取り組む。
学生時代の異文化交流・キャプテンの経験が今の自分の礎に
大学時代は文学部に在籍し、アイヌ語、サンスクリット語、アラビア語等多岐にわたる言語を学びました。私の言語への関心は高校時代に端を発していて、1年間カナダに語学留学したことがきっかけでした。留学中は価値観の相違に直面して戸惑うこともありましたが、自己表現の重要性に気付きましたし、多様なバックグラウンドを持つ人々とのコミュニケーションを取る機会を得たことは、非常に有意義でした。
当時の経験は現在のコンサル業務にも活かされています。たとえば、多国籍のメンバーで編成されたプロジェクトにおいて、日本人と外国籍のメンバーとの間にルールの重要性の認識に差があるような場面では、こちらに合わせるように一方的に要求するのではなく、ルールの必要性やメリットを相手の価値観に配慮しながら説明することで理解していただけました。留学を通じて培った異文化理解とコミュニケーション能力があったからこそ意識することができましたし、この例に限らずあらゆる場面で役立っていると思います。
大学では、学業の他、ラクロス部に入部し活動に打ち込みました。高校ではバスケットボール部に所属していましたが、怪我の影響で十分な結果を残せず、新たなスポーツに挑戦する機会を探していた私にとって、全国大会制覇を目指していたラクロス部は、情熱を傾けられる理想的な環境でした。
ラクロス部ではキャプテンを務めました。それまでは副リーダーの経験はあったものの、最終決断を下す責任の重さや自分に自信が持てないこともあり主導的な立場を避けていたのですが、当時部員の方向性がバラバラになっており、状況を良くするためには行動するしかない、と強い気持ちが湧いてきたため、自分から立候補してキャプテンを引き受けることにしました。
私がキャプテンとして意識したのは、部員の目指す方向を揃えることです。60名を超える大規模な組織だったため、試合に出場できる選手が限られてしまい、また練習環境の制約等から生じる不満の声が多く上がっていました。これを解消するために、練習方法の改善や部活動の理念の構築といったいろいろな取り組みを通じて、全部員が目的意識を持って活動に取り組める環境づくりに尽力しました。
一人ひとりの行動・思いを100%揃えることは難しいものですが、目指す方向を揃えることはできると考えて行動した結果、雰囲気が段々と改善されていきました。最終的には好成績を収めることもでき、リーダーを務める意義と醍醐味を実感しました。
元々サポートする役割が好きだった私ですが、この経験から「組織論」「リーダー論」というものに関心を持つようになりました。現在PMとして業務を行っていく上での基盤になっていると思います。
人の魅力に惹かれてLTSへ かけがえのない出会いを通じて、自分らしいリーダー像を描く
就職活動中、私は「人」を判断基準としていました。人生において、喜びや悲しみ等、自分の心が動く根源になっていたのが「人」だったからです。そのため、仕事の内容で企業を絞ることはせず、誰と働くか、を重視していました。
業種については、実は当初からコンサルタントを志望していたわけではありません。特定の業界に限定せず、コンサルティングファーム、銀行、商社、広告等幅広い業種の企業を検討し、自分の可能性を探っていました。
多くの企業と出会う中でLTSに興味を持ったのは、まさに人の魅力に惹かれたことが理由です。LTSの選考では社員と接する機会が多く設けられていたのですが、出会った社員の誰もが確固たる信念を持ち、ご自身の率直な考えを共有してくれたことが非常に印象的でした。
最終的な決め手となったのは、他社にはない面接官の誠実な対応でした。私の意見を尊重しつつ新たな視点を提示してくれる、選考というよりも私の人生や考え方についてディスカッションをしてくれる、そんな会社は他にはありませんでした。そして話の中で感じる社員の豊かな知見と人格に深い敬意を抱き、「一緒に働きたい」と強く感じて入社を決意しました。
入社後、私が最初に参加したのが基幹システムの刷新プロジェクトです。ERP選定に向けたツール調査と、その結果を分析・報告する役割を担いました。
各ERPツールのパンフレットを読み込み、内容を詳細に精査して機能や特徴を理解してまとめていく対応の中で、プロジェクト活動に必要な知識・スキルを身に付けました。当時の上司が体系的かつ包括的な指導してくださる方だったため、目の前の事項だけではなく汎用的な知見を得られたことは、入社間もない自分にとって、とてもありがたかったです。
その後、海外に本社を置く企業のERP導入支援に携わり、このプロジェクトでの上司との出会いが、私のキャリアにおける重要な転機となりました。その上司は、仕事の進め方や考え方、さらには性格まで、私とは対照的な人物。自己のマインドケアを不得意とする私のことを深く理解し、業務についてはもちろんのこと、精神面においても継続的にサポートをしてくれました。
その上司が、私がもっと楽しく仕事ができるようにと、『優れたリーダーはみな小心者である。』という著名な経営者の本を紹介してくれました。この本は、慎重さゆえの徹底した準備とリスク管理が決断力と細やかな気配りを生み出し、結果として優れたリーダーシップにつながるという洞察に満ちた内容でした。
当時の私は周囲の評価を過度に気にするところがあり、仕事でも思うような成果を上げられずにいました。しかし、この本との出会いが自身の特性を新たな視点で捉え直すきっかけとなり、慎重な性格ゆえに気付ける点があること、そして支配型ではなく支援型のリーダーシップを発揮できる可能性があることを理解できるようになったのです。
この本を読んで、あるがままの自分を受け入れることができるようになりました。以前は一人で責任を背負い込む傾向がありましたが、俯瞰的な視点で状況を分析できるようになり、自身の能力に依存するのではなく、メンバーそれぞれの強みを最大限に引き出す方法でチームを導き、組織全体のパフォーマンスを向上させていく、というリーダー像を描くことができるようになりました。現在も変わらずにそのリーダー像を意識して業務に取り組んでいます。
業務の枠を超えクライアントに徹底して寄り添う プロジェクトを通じて体現するコンサルの真価
現在は、ERP導入支援のプロジェクトにて、会計領域におけるシステム導入後のエラー修正対応や運用最適化のサポート等を担当しています。
今回のプロジェクトで初めてリーダーのポジションを務めました。予定通りに本番稼働を迎え、導入後初回の月次処理を完遂した際、クライアントから「澤田さんは誰よりも会社のことを理解してくださっている、うちに来てもらいたい」と言っていただいたことが特に印象に残っています。
この言葉は、クライアントの気持ちに寄り添い、内部事情や業務プロセスまで深く理解していることを認めていただいた証だと感じています。LTSが大切にしていることでもありますが、コンサルタントの真価は、単なるシステム入れ替えではなく、クライアントの組織に深く入り込み、変革をリードすることにあります。
クライアントにとって、長年使い慣れたシステムからまったく異なるシステムへ移行するということは、操作方法の再学習や予期せぬエラーへの対処といった多くの不安要素が生じる事態でもあります。その不安が新しいシステムへの対応をネガティブなものにしていると感じたため、クライアントがシステム移行に対してポジティブに取り組んでいただけるよう、なぜ不安に思うのかを考えて洗い出し、その解消のためにシステム操作に関するフォローを強化する等、継続的かつ丁寧なコミュニケーションを意識していました。そういった対応をクライアントが見て評価してくださったことが大変嬉しく、大きな充実感を得ることができました。
この経験を通じて、リーダーとしても成長できたと感じています。初めての挑戦で、うまくいったかというと自信があるわけではありませんが、1年に渡って共にプロジェクトに取り組んだチームメンバーが「コンサルタントとしての振る舞いはもちろん、人間性や価値観、周囲との接し方、気配り等、多くの面で尊敬し、密かに見習っていました」という言葉をかけてくれました。自分の行動が、クライアントのみならず、チームメンバーにもプラスの影響をもたらすことができたことは本当に嬉しく、私にとって大きなやりがいとなっています。
LTSのコンサルタントだからこそ果たせるプラスαの価値提供
私が感じているLTSのコンサルタントの強みは、クライアントに対してプラスαの価値を提供できることです。それは、単に業務をこなすだけでなく、常に相手の立場に立って最適な方法を模索し、互いの成長につながる行動を無意識に実践できる社員が多いからこそ追求できることではないでしょうか。
私自身も、日々の業務において「LTSのコンサルタントである自分だからこそ提供できる価値は何か」と常に自問しながら、期待を上回る成果を生み出すべく、全力で職務に取り組んでいます。
現在、私は二つの目標を掲げています。第一に、一人のコンサルタントとして、もっと魅力を上げていきたいということです。元々コンサルタントとして成功したい、といった欲があったわけではありません。しかし経験を積んでいく中で、自分の実力不足で悔しい思いをすることもありましたし、5年目になってようやく仕事の奥深さを実感したことから、今はコンサルタントとしてさらにレベルアップし、もっと周りの方を助けられるようになりたいと考えています。
仕事の結果として会社の知名度や個人の市場価値を高めるだけではなく、関わる方々の業務効率を改善し、前向きな姿勢を引き出すことのできるコンサルタントでありたいと願っています。
第二の目標は、自身の思いを周囲に伝播させることができる影響力のあるリーダーになることです。大学時代のキャプテン経験からリーダーという立場に対し強い想いを持つようになりましたが、その想いは年々深まっています。私は現在に至るまで、LTSの多くのメンバーから影響を受け、人生の指針を学んできました。これらの経験を基に、チームメンバーはもちろん、クライアントに対しても自らの信念を発信し、共感を得られる存在になることを目指しています。
就職活動中の学生の皆さんにお伝えしたいのは、現時点で明確にやりたいことや目標を持っていなくても大丈夫だ、ということです。「誰かの役に立ちたい」「魅力的な人間になりたい」「人を笑顔にしたい」──そういった想いを持っている方であれば、LTSのコンサルティングという職業を通じて理想の在り方を実現することができる、と私は考えています。
キャリアの方向性は、時に予期せぬ形で決まるものです。自身の価値観や情熱を育みながら、共に成長していきましょう。
※ 記載内容は2024年8月時点のものです。