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玉城 陽子

2019年入社(新卒)
コンサルティング部門



神戸大学大学院修了。学生時代にフィリピンの子どもの貧困を目の当たりにし、社会課題解決に役立つスキルを身に付けるべくLTSへ入社。現在は静岡県営のイノベーション拠点「SHIP」で県内の産業や経済の活性化に向け企業・官公庁・学生向けにDX推進やイノベーション創出に関する支援に従事。

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尾上 正幸

2023年入社(キャリア)
コンサルティング部門
マネージャー


大学卒業後、自動車メーカー、県庁を経て、IoT関連サービスを取り扱う企業に就業し、地方創生DXを担当。当時、広島県営のイノベーション拠点「Camps」にて運営を担当していたLTSの社員に誘われLTSに入社。現在は広島を拠点に社会課題の解決を目指し、主に産官学連携プロジェクトの推進を担う。

地方自治体が目指すイノベーション促進 広島と静岡で取り組むLTSの社会課題解決への伴走

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尾上:私は現在広島の拠点で、主に中国・四国地方での産官学連携プロジェクトを推進しています。パーパスに掲げているのは、「誰一人取り残さず想いの実現を “バンソウ(伴走・伴創・絆創)” し、社会課題への新たな光となる“イノベーションストーリー”を紡ぎ出して持続可能な社会に変革する」ということ。人と人、組織と組織の間にある溝を埋めて新たな価値を生み出し、社会課題を解決することを目指しています。

玉城:私は静岡県が運営するイノベーション拠点「SHIP」で、DX推進やイノベーション創出をサポートしています。「SHIP」は静岡県の産業イノベーション推進課が中心となって進めている事業で、無料で利用できる公民館のような存在です。県内の産業や経済を活性化させるため、情報提供や相談対応、専門家の紹介、イベントの開催等を通じて協業のきっかけとなる交流を促し、新しい事業の可能性を探りながら伴走支援を行なっています。

尾上:私たちが所属しているSocial&Public事業部(以下、S&P事業部)は、現在メンバーが15名ほど。社会課題の解決を目指して2021年に組織化されました。
立ち上げの背景には、全国の地方自治体において人口が減少し、活気や新しい取り組みの機会が失われている中、各都道府県はイノベーション推進部署を設置してスタートアップ支援や産業イノベーションの促進に力を入れていますが、広い領域をカバーしきれていない現状があります。そういった専門人材の不足に対応すべく、外部組織の立場で地方を元気にしたい、という思いからS&P事業部が立ち上がりました。ありがたいことに拡大基調で、広島、静岡以外の地域からも関心を寄せていただく機会が増えています。

玉城:人口の減少や産業の停滞はどの自治体にも共通する課題で、県庁の皆さんと話していると、強い危機意識をお持ちであることをひしひしと感じます。一方で、企業側の反応は様々です。新しいビジネスチャンスに期待を寄せるスタートアップもあれば、後継者問題を抱え「事業承継のタイミングで何か新しいことを始めないと」と危機感を抱える老舗企業もあります。
静岡は広島の活動をモデルケースにしているので、尾上さんを始めとした広島のメンバーに相談や情報連携をしていますね。

尾上:県の意向として、広島はスタートアップ支援、静岡はDX人材育成の拠点として活動をスタートしていますが、どちらも組織を超えた連携を通じてイノベーションを生み出し、社会課題を解決することを目指しているので、情報交換は積極的に行っています。

玉城:広島にはITに詳しいメンバーが多いので、新しい活動や成功事例を参考にさせてもらうことが多いです。しかし、広島と静岡では県民性の違いもあるのか、取り組みの内容や考え方も異なります。得た情報をそれぞれの地域に合わせてカスタマイズして活用することは欠かせませんね。

誠実な姿勢で課題に向き合い、この街を元気にすることが私たちのミッション

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玉城:尾上さんはどのようなキャリアを歩んでこられたのですか?

尾上:大学卒業後は、最初に自動車メーカーに就職し、税務、保険、不動産売買等のコーポレート関連の業務に携わりました。その後広島県庁に入って人事制度やテレワーク導入を担当、経済産業省中小企業庁への出向を経て県庁に戻り、イノベーション推進チームでデジタル技術を活用した地域の課題解決に取り組んでいました。その時に「ひろしまサンドボックス」というプロジェクトを主担当として進めていました。(詳細紹介記事:https://clover.lt-s.jp/6157/)
5年ほど担当した後、縁あってIoT企業に転職をして地方創生DXの担当として全国のプロジェクトに関わっていました。話が少し逸れますが、その転職と合わせて、副業として広島大学大学院で特命助教をお任せいただき、畜産・酪農データを活用したDXプロジェクトに参加しています。またその翌年には友人と起業しまして、牡蠣の養殖で出る竹の廃棄物を活用した防草剤の事業も展開しています。

玉城:色々なご経験をお持ちですね。どういう経緯でLTSに入社することになったのですか?

尾上:前職で、広島県営のイノベーション拠点「イノベーション・ハブ・ひろしまCamps」に通っていたことがきっかけです。LTSがCampsの運営を任されていて、拠点にいた社員の方に声をかけてもらったのですが、その方々がとても魅力的で、「こんな人たちと一緒に働きたい」と思い入社を決めました。
玉城さんはなぜLTSに入社したのですか?

玉城:私は大学で幼児教育を専攻し、元々は保育園か幼稚園の先生になるつもりでした。しかし、フィリピンに旅行した際、子どもの貧困を目の当たりにしたことをきっかけに、社会課題に興味を持つようになりました。卒業後はNPOで働こうと考えていましたが、在学中にNPOでボランティア活動をしているうちに、NPOにできることにはある面で限界があると感じたんです。行政を巻き込んでもっと広く取り組む必要があると考え、コンサルタントを目指すようになりました。
就職活動では、社会課題の解決に役立つスキルを身に付けたいと考え、その分野に力を入れている会社を探していてLTSと出会いました。当時はまだSDGsという言葉が世に広まる前のタイミングで、私の考えを受け止めてくれる企業がほとんどない中、LTSの面接官は私の想いを否定せずに、どうすればそれが実現できるのか、一緒になって真剣に考えてくれたのです。その誠実な姿勢に惹かれてLTSへの入社を決断しました

尾上:入社して2年弱経過して感じていることですが、LTSには人の話をしっかりと聴いて受け止めるといったことを基本姿勢に持つ「善い人」がとにかく多い。皆さん誠実さを持ち合わせていますよね。誠実であることはLTSらしさの1つの特長なのかもしれません。

玉城:はい、本当にそう思います。

尾上:玉城さんは、地元ではないエリアで地方創生の支援をしていますが、静岡での暮らしはどうですか?

玉城:どこからでも空が見えるこの街に、とても愛着を感じています。2階建ての建物から富士山が見渡せるのは静岡ならでは。食べ物もおいしくて住みやすく人も優しいこの街が大好きになりました。なので、一人の県民としても、静岡の発展のために活動できることを嬉しく感じています。

尾上:素晴らしいですね。私は広島県内で生まれ育ったこともあり、地元である広島には強い思い入れがあります。広島を元気にしたい、という気持ちで副業含めて仕事に取り組んでいます。忙しい毎日ですが、充実していますね。

 

地域に根ざした価値提供 活動が認められ浸透していく実感

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玉城:このところ、クライアントから感謝や嬉しい言葉をかけていただくことや、県外からの視察や、あちこちで知っていると言ってもらえることが増えています。また、以前は「SHIP」に来てくださる方から「SHIPのスタッフさん」と呼ばれていましたが、最近は「LTSさん」と声をかけてくださったり、「ここに来ると悩みが解決する」、「良い人と出会えました」、「自分で事業を立ち上げました」といった成果の報告をいただけたりすることも多く、私たちが実施している活動が困っていらっしゃる方のご支援に繋がっている手応えを感じています。対企業の活動とは少し違って、県民の方の顔を見て仕事ができているという感覚があるんですよね。

尾上:すごくわかります。コンサル会社にとって、公共事業の支援は労力がかかる割に利益が出にくい傾向がありますが、最近では活動の意義が認められ、「こういう事業に真剣に取り組んでいるLTSは素晴らしい」という声が聞こえてくるようになりましたし、官民連携の優良事例として外部に取り上げられることもありました。私たちの取り組みが、社会において価値あるものと認識されつつあると実感しています。
また、現地でメンバーを雇用し、地域に根ざした活動をしていることが、同事業領域でのLTSの強みだと感じています。私も含めた地元のメンバー、そして玉城さんのようにその地域出身でなくても地域に愛着を持つメンバーが当事者意識を持ってプロジェクトに取り組んでいること自体が高い提供価値を生む源泉になっていますよね。S&P事業部が立ち上がってから約3年が経ち、チームの活動も成果に繋がってきていて、組織的に動けるようになったことは大きな成長ではないでしょうか。

玉城:業務量が多く、手いっぱいになる時もありますが、メンバー同士助け合いながらも、適度な緊張感がある環境はとても刺激的です。そのぶん達成度も大きく、やりがいを感じています。
また、地域の社会課題を解決するためには、県内企業やコミュニティ、行事、気候、地形といった地域の資源をフルに活用する必要があります。さらに、NFTや生成AIなど新しい技術を取り入れながら、大規模かつスピーディーに事業を進めなくてはなりません。大変ですが、挑戦しがいがありますね。

尾上:人・地域の役に立つ仕事に向き合い、結果として相手に喜んでもらえることが、自分にもプラスの影響を及ぼし、充実感に繋がりますよね。ウェルビーイングの向上を実感できることが、大きなやりがいです。

自分たちの挑戦が社会貢献に直結する S&P事業部の今後の姿

玉城:私の今後の展望は、広島の拠点と連携しながら、地域振興のモデルを作り、それを仕組み化することです。クライアントと同じ目線に立つ真のパートナーとしてイノベーションを実現し、LTSの企業ロゴに込められた想いのように、三つ葉を四つ葉へと変えていけるような存在になりたいです。

尾上:素敵な考えですね!私はマネージャーとして、そんな玉城さんたち個々のメンバーがチームワークを発揮し、総合力を高められるような環境を整備していきたいと考えています。S&P事業部を組織としてもっと安定・成長させ、強くしていきたいです。
また、個人的には大学発のスタートアップの起業にも挑戦したいと思っています。今は地域の皆さんに起業を促し、事業を支援する立場ですが、自分自身がモデルケースとなるような事業を生み出すことが将来の目標です。

玉城:S&P事業部には、やりたいこと、やるべきことがまだまだたくさんあるので、地域活性化に関心があることは大前提として、大変ではあるけれどもその地域のための活動に労を惜しまず、その地域の発展を喜べる人にぜひ仲間になっていただきたいですね。活動の意義を自ら感じ取れる人に向いている仕事だと思います。

尾上: S&P事業部はダイレクトに社会貢献できる部署ですよね。その対応領域は幅広く、健康、福祉、農林、そしてDXなど、いろいろな経験を積む機会があります。未知の分野に対して挑戦することを楽しめる人にはうってつけの環境だと思います。

玉城:クライアントの抱えている課題は答えがないものばかり。特にイノベーション創出となると不確実性が高く、確からしい計画を立てることは難しいため、動きが取れなくなってしまうことがしばしばあります。そのため、目標達成に向けて、まずできることを一緒に探ることが多いです。ご支援にはとにかく時間と考え抜く力が必要ですが、これまでの枠に捉われず、時には型破りと思えるような挑戦をしてくれる仲間と出会えることを楽しみにしています。



※ 記載内容は2024年10月時点のものです。