良い仕事、良い会社、良い人生…それらはすべて、積み重なった「信頼」の上にしか成り立たないと考えている。
信頼こそがあらゆる成果の源泉であり、またその成果のもたらす結果でもある。
私たちの日々の行動は、社会やお客さまや仲間等、あらゆる関係者からの信頼につながるものでなければならない。
そうした想いの源泉となるものが経営理念であり、その理念が私たちの企業文化の源泉である。
経営理念は、Mission、Vision、Valueの3つから構成されている。
まず最上位概念としてMissionがあり、そのMissionに向けたベクトルとしてVisionが描かれる。
Missionに準じ、Visionを正しく追求していくための基本的な考え方としてのValueが存在する。
ここでは創業時から変わらないLTSのMission、Visionと、2014年に制定したValueについて紹介する。
Missionとは、“社会に対して提供したい/提供すべき究極の価値”。社会に対して、企業として存在する意味や意義であり、ありたい姿。
そしてこのMissionは、VisionとValueの前提となる。
LTSのMission・・・
人の持っている可能性を信じ、その可能性が十分に発揮できるように支援することで自由で活き活きとした人間社会を実現することに貢献する
Visionとは、“Missionに向けて、目指したい/目指すべき方向性”。一定の時間軸で設定され、目標や計画の前提となる。
LTSのVision・・・
日本発、世界に通用するプロフェッショナル・サービス会社として、100年以上輝き続ける
Valueとは、“Missionに向けて、大切にしたい/大切にすべき考え方や信念”。 Valueは、組織や個人の行動の規範となる。
そしてまた、Valueは、Visionを正しく追求していくための牽制要素ともなる。
2014年、LTSはValueを制定した。
創業期に培われてきた文化と風土を踏まえ、次のLTSを支える文化と風土を形成するためだ。全社員が何度も集い、一年半に渡り熱い議論が重ねられた。
こうして紡がれたValueは、私たちにとっての共通言語であり、判断基準であり、そして文化に直結するものである。
Valueは、価値観(物の見方)と行動規範という2つの要素で構成されている。
お客様をどう見るのか、仕事をどう見るのか、働く自分をどう見るのか。
そして、どのような行動を通して、お客様との信頼、仲間との信頼を築いていくのか。
そうした、物の見方としての価値観と、形として現れる行動は相互に作用する。物の見方が行動を磨き、また行動が物の見方を磨くのだ。
文化とは、私たちのコミュニティが共有し、実践を大切にしている物の見方や行動の様式。
文化を語る上で、Valueはなくてはならない存在である。
現代社会においては、また特にプロフェッショナル・サービスに携わる者にとっては、「学び続ける力」が重要です。各個人が各仕事の現場において、自ら感じ、自ら考え、そして成果に向けた行動をとっていくことが求められます。ここに定型的なパターンはないので過去の知識だけでは対応できず、新たな事柄を吸収しながら自分のもつすべての経験を動員して対応していく必要があります。このように、自分の存在自体がサービスである以上、いかに自分を高めていくのか、豊かにしていくのかが問われます。つまり、新しいことに驚きを覚え、多くのことに好奇心を持ち学び続けるということが、他のすべての行動のベースとして大切です。
人と人との関係は、約束でつながりもするし、約束で離れもします。誠という字が、言ったことを成す、と書くように、他者に向き合ううえで最も根本的でもっともシンプルな原則は、約束を守るということです。そして、その約束を果たすことに対して、本気で向き合い、オーナーシップをもって本気で取り組むことができると、そこに楽しさが生まれ、さらにそこに熱中していくことができる、というプラスのスパイラルを創ることも大切です。
私たちの仕事には正解がありません。それゆえ、お客さまや仲間が何を考えているのか、また何に不安を抱き、何を望んでいるのか。ひたすら相手の言葉を聴き、できるだけ想像するしかありません。また、様々なシーンで直面する問題やその原因、課題や対策についても、最善のものを目指して思考するしかありません。
これでいいとあきらめず、もっと良いものがあるという可能性を信じ続けること、最後の最後まで粘ることが、自分の仕事へのこだわりにつながります。固執ではなく、良いこだわりを持つために考えることは、自分たちの仕事に誇りをもつために必要です。
私たちの仕事には正解がありません。それゆえ、考えることが大切ではありますが、その反面、考えても最適解が見つからない、ということもあります。よしんば見つかったとしても、とても時間がかかってしまいます。また、考え過ぎることは臆病さや過度な客観性に繋がることもあります。
勇気をもってまず試してみる、小さく始めてみる、その最初の行動が後の成果につながっていきます。自ら率先して行動することが、人や物事を動かしていくためには大切です。
私たちは自分たちのサービスを通じて、お客さまを理解し、またお客さまに共感し、お客さまに満足していただかなければなりませんし、また単に満足していただくことに満足していてもいけません。満足のさらに先へ、「ワォ!」という驚き、「…」という感動を目指したいと思います。
また、これは対お客さまに限らず、共に働く仲間に対しても言えることかと思います。お互いに仕事を通じて驚かし合える関係こそが、切磋琢磨し共に高め合える強い組織を作ります。
結果においても過程においても、既定の枠を超えてこうとする決意が、良い仕事の成果を生むためには大切です。